手の外科
平成26年4月より、日本手外科学会研修施設の認定を受けました。
手外科専門を愚直に継続してきた成果と考えています。
最新の技術を取得しつつ、培ったノウハウを活かした治療をし、地域医療に貢献していきたいと思います。
認定ハンドセラピスト研修施設
社団法人日本ハンドセラピィ学会は2016年より認定ハンドセラピスト制度を設けております。
認定ハンドセラピストとは手の外科領域における高度なハンドセラピィを実施できるセラピストを指します。
認定ハンドセラピストになるためには、定められた研修を受けた上で、日本ハンドセラピィ学会が指定する臨床研修施設で研修を行う必要があります。
2018年11月現在、全国で臨床研修を行える認定施設は15施設であり、当院もその指定を受けております。
今後もより専門的な手外科領域のリハビリテーションを提供できる後進の育成に力を注いで参りたいと思います。
手のリハビリテーション:ハンドセラピィ
当院はこれまでに手外科分野の治療を継続して参りました。個人差こそありますが、手の怪我や病気による機能の損失は計り知れないものとなります。
手は構造も複雑であり、機能の回復には高度の手術に加え、手術後の専門的なリハビリテーション(ハンドセラピィ)も重要な役割を担うことになります。ハンドセラピィを行うにあたっては担当医師および手術した医師と連携し、患者さまの生活背景も含み合わせて、適切な時期に適確なプログラムを実施いたします。私たちの目標は患者さまの生活にとって最も有効となる手の機能の獲得であり、そのための最大限の援助を行うことを使命としております。
一般的に整形外科の治療ではギプスによる固定を用いますが、ハンドセラピィではこれに代わるスプリントと呼ばれる固定装具をセラピストが作成し、必要な部分のみをコンパクトかつ正確に固定し、患者さまの負担を軽減するようにしています。これからも患者さまに、より質の高いリハビリテーションを提供できるよう努力して参ります。
マイクロサージャリー
マイクロサージャリーは、顕微鏡をもちいて微細な血管や神経を縫合を可能にする手術分野です。
この手技によって手の外科分野もより高度な手術も可能になります。
( 手指の再接着など) 当院では、手の外科分野だけでなく、動脈皮弁など形成外科分野にも属する手術も積極的に行っています。
脊椎整形外科
脊椎外科では、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの手術を、顕微鏡をもちいて内視鏡と同等の最小侵襲で行っています。
今後高齢化社会が顕著となる中で、 脊柱管狭窄症は増加する疾患であり、侵襲の少ない手術は不可欠です。
外傷・リハビリテーション
整形外科治療でリハビリテーションは非常に重要な役割を果たしています。外傷・骨折・変形性疾患など整形外科疾患は身体の様々な部位で起こります。
当院では整形外科疾患を中心に、多種多様なニーズに応え、地域や患者様に信頼され選ばれるリハビリテーション医療を提供できるよう日々努めています。また、理学療法士養成校の実習施設として将来の理学療法士を目指す学生さんを臨床現場で指導を行っています。
(Wiiを使ってバランス訓練や荷重訓練)
スポーツ整形外科
整形外科全般のリハビリテーションのほかに、プロスポーツ選手の復帰や学生のクラブ活動への復帰に向けた専門的なリハビリテーションも行っています。
リハビリテーション室にはウエイトトレーニング機器なども用意しており、スポーツ復帰に向けて競技特性に合わせた多様なリハビリテーションメニューを提供しています。
また、ファンクショナルテーピングを用いたテーピングの実施・指導も。
手術件数
特掲診療料の施設基準(手術)に係る院内掲示〈別紙〉
医科点数表第2章第10部手術の通則の5及び6に掲げる手術の件数
(歯科点数表第2章第9部手術の通則4を含む)
区分1に分類される手術 | 件数 |
ア 頭蓋内腫瘤摘出術等 | 0 |
イ 黄斑下手術等 | 0 |
ウ 鼓室形成手術等 | 0 |
エ 肺悪性腫瘍手術等 | 0 |
オ 軽皮的カテーテル心筋焼灼術 | 0 |
区分2に分類される手術 | 件数 |
ア 靭帯断裂形成手術等 | 0 |
イ 水頭症手術等 | 0 |
ウ 鼻副鼻腔悪性腫瘍手術等 | 0 |
エ 尿道形成手術等 | 0 |
オ 角膜移植術 | 0 |
カ 肝切除術等 | 0 |
キ 子宮附属器悪性腫瘍手術等 | 0 |
区分3に分類される手術 | 件数 |
ア 上顎骨形成手術等 | 0 |
イ 上顎骨悪性腫瘍手術等 | 0 |
ウ バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術(両葉) | 0 |
エ 母指化手術等 | 0 |
オ 内反足手術等 | 0 |
カ 食道切除再建術等 | 0 |
キ 同種死体腎移植術等 | 0 |
その他の区分に分類される手術 | 件数 |
人工関節置換術 | 71 |
乳児外科施設基準対象手術 | 0 |
ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術 | 0 |
冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないものを含む)及び体外循環を要する手術 | 0 |
経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈粥腫切除術及び経皮冠動脈ステント留置術 | 0 |
その他 | 件数 |
全層植皮術 | 1 |
第一足指外反症矯正手術 | 2 |
断端形成術 | 1 |
椎間板摘出術 | 1 |
動脈(皮)弁術 | 1 |
内視鏡下椎間板摘出(切除)術 | 4 |
内視鏡下椎弓切除術 | 1 |
皮下腫瘍摘出術 | 1 |
皮膚腫瘍摘出術 | 2 |
皮膚、皮下腫瘍摘出術 | 7 |
皮膚、皮下、粘膜下血管腫摘出術 | 1 |
皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術 | 3 |
変形治癒骨折矯正手術 | 2 |
母指対立再建術 | 5 |
アキレス腱断裂手術 | 2 |
一時的創外固定骨折治療術 | 5 |
化膿性又は結核性関節炎掻爬術 | 3 |
ガングリオン摘出術 | 4 |
観血的関節授動術 | 1 |
観血的関節固定術 | 1 |
観血的関節制動術 | 1 |
関節滑膜切除術 | 1 |
関節鏡下肩関節唇形成術 | 1 |
関節鏡下肩腱板断裂手術 | 10 |
関節鏡下関節滑膜切除術 | 10 |
関節鏡下関節授動術 | 8 |
関節鏡下半月板切除術 | 1 |
関節形成手術 | 7 |
関節脱臼観血的整復術 | 4 |
関節内異物(挿入術を含む)除去術 | 4 |
関節内骨折観血的手術 | 6 |
偽関節手術 | 3 |
胸壁腫瘍摘出術 | 1 |
経皮的椎体形成術 | 6 |
腱移行術 | 5 |
腱鞘切開術(関節鏡下によるものを含む) | 36 |
腱剥離術(関節鏡下によるものを含む) | 2 |
腱縫合術 | 9 |
骨移植術 | 45 |
骨腫瘍切除手術 | 1 |
骨折観血的手術 | 190 |
骨折経皮的鋼線刺入固定術 | 26 |
骨掻爬術 | 1 |
骨長調整手術(骨短縮術) | 1 |
骨内異物(挿入物を含む)除去術 | 32 |
骨部分切除術 | 4 |
四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 | 6 |
四肢切断術 | 1 |
手根管開放手術 | 15 |
手掌屈筋腱縫合術 | 1 |
神経移行術 | 3 |
神経移植術 | 1 |
神経腫切除術 | 2 |
神経剥離術 | 3 |
神経縫合術 | 4 |
人工骨頭挿入術(股) | 8 |
人工関節抜去術 | 3 |
靭帯断裂縫合術 | 8 |
脊椎固定術,椎弓切除術,椎弓形成術 | 35 |
脊椎腫瘍切除術 | 1 |
脊椎側弯症手術(固定術) | 1 |
脊椎内異物(挿入物)除去術 | 1 |
当院は整形外科専門病院で、上記の手術をしております。(令和4年1月~令和4年12月)
整形外科で手術を受けられる患者さんへ
日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究について
研究機関 越宗整形外科病院
研究責任者 院長 越宗 勝
このたび越宗整形外科病院では、運動器の病気で入院・通院されていた患者さんの診療情報を用いた研究を実施しております。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また、患者さんのプライバシーの保護については法令等を遵守して研究を行います。
あなたの試料・情報について、本研究への利用を望まれない場合には、担当医師にご連絡ください。
1.研究の目的 及び 意義
この研究の目的は、運動器疾患の手術に関する大規模データベースを作り上げることです。整形外科が扱う運動器疾患は、小児から高齢者まで幅広い方々を悩ませ、多くの方の健康寿命を損なう大きな原因となっています。その治療である手術の件数も年々増加していますが、その全国規模の全容を捉えられるデータベースがまだありません。全国の整形外科で情報を共有できるシステムを作り上げることは、有効な治療法や手術の安全性を科学的に確立するために大変有用です。日本整形外科学会が作りあげるこの大規模データベースに参加・協力し、より良い治療を探って参ります。
2.研究の方法
- 研究対象者
2020年4月~2030年3月の間に越宗整形外科病院において、運動器の手術を受けられた方を対象とします。人工関節手術、関節鏡視下手術、脊椎手術、骨折治療の手術などが対象となります。
- 研究実施期間
本研究の実施許可日 ~ 10年間(当院では、実施許可日より西暦2029年12月31日まで)
- 研究方法
インターネット上のデータベースへ登録します。
- 使用する試料・情報
◇ 研究に使用する試料
無し
◇ 研究に使用する情報
匿名化したID、年齢、性別、ハッシュ値(氏名、性別、生年月日などから算出される文字列)、疾患情報、手術情報、手術・麻酔時間、手術日、術者情報、看護師数、技師数、治療成績、使用した器材・インプラント など。情報を提供して下さった患者さん個人が特定できないよう、これらの情報は完全に匿名化されてデータセンターへ提出されます。
調査項目の詳細は、JOANRのホームページ(https://www.joanr.org/about/patient)の「情報公開項目」をご覧ください。
5)試料・情報の保存
登録されたデータはデータセンター(日本整形外科学会)の責任下に保存されます。保存期間は本研究終了(あるいは中止)後5年間とします。
6)研究計画書の開示
研究に関する情報(研究計画書等)を日本整形外科学会ホームページ(https://www.joa.or.jp)およびJOANRホームページ(https://www.joanr.org)に公開します。
7)研究成果の取扱い
ご参加頂いた患者さんの個人情報がわからないようにした上で、診療報酬改訂に向けた実態調査などの政策対応、専門医制度のための症例データベース、医療機器の安全性向上に資するデータベース構築、また学術論文などの公表に日本整形外科学会員又は関連学会員が用います。
8)問い合わせ・連絡先
この研究についてご質問等ございましたら、下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象とはしませんので、下記にお申し出ください。資料・情報の使用を断られても患者さんに不利益が生じることはありません。なお、研究参加拒否の申出が、既に解析を開始又は結果公表等の後となり、当該措置を講じることが困難な場合もございます。その際には、十分にご説明させていただきます。
越宗整形外科病院
研究担当医師 院長 越宗 勝
連絡先(電話番号) 06-6672-2251(平日:9時~18時)
9)外部への試料・情報の提供
- 保存された情報等は他の医学研究への利用を目的に提供されることがあります。その際にはデータの提供の可否について日本整形外科学会は倫理委員会の意見を聞き、そこで適切と判断された場合に限ります。
- 情報を他の営利団体、民間の機関(規制機関など)に提供する場合があります。登録した医療材料に有害事象や不具合が起き、医学的・人道的な観点からその情報を製造販売企業や審査機関に提供すべきと判断される場合です。
いずれも提供されるデータは、データセンターに登録・保管されている情報で、研究に参加して下さった患者さんの個人を特定できる情報は含まれていません。
10)研究組織
越宗整形外科病院
〒558-0051 大阪市住吉区東粉浜3丁目26-6
公益社団法人 日本整形外科学会
理事 種市 洋 (症例レジストリー委員会担当)
〒113-8418 東京都文京区本郷2-40-8
Tel. 03-3816-3671 Fax. 03-3818-2337